01.塩焼

第四 焼物

一、塩焼

 熱 量 九〇、カロリー

 蛋白質 三〇・二〇グラム

材料(一人分)

 生魚 一五〇グラム(鯛が標準)

 食塩 少量

 大根おろし 二〇〇グラム

 醤油 一五ミリリットル

調理

 生魚は大魚なれば一人一個宛の切り身となし、小魚なれば内臓を取り去り、何れも食塩を表裏に振りかけまぶし置き、金網に列べて魚焼き器に入れて焼くか、又は金串にさして火にかけ、まず身の側(切り身の場合)より焼きはじめ七分通り焼けたるとき裏返して焼く(一尾附けの小魚の場合は裏を先に焼く)

備考

 イ、焼き魚に火の通りたるを鑑定するには

  一、切り身の中にて厚目のものを選び、指頭にて圧し、中まで弾力があるもの。

  一、骨を剥がして跡が赤くないもの。

  一、止むを得ざる場合は、厚き部分を割って見る等の方法により、生焼けのものを分配すべからず。

 ロ、火が起こりて焦げ過ぎるときは、火に灰または食塩をふりかけて火を沈めつつ焼くべし。

 ハ、串にさして焼き上げたるときは、火より下ろしてすぐ串を捻り置くべし、然らざれば串に魚肉が附着し抜け難く、かつ魚肉がこわれて見栄悪し。

 ニ、魚の表は軽く焼き、裏の方は火の通る迄焼くべし。

 ホ、塩魚の塩分強きものは前夜より塩抜きをなし、右要領によりて焼くべし。

 ヘ、附け合わせとしては大根おろしの外に菜浸し、又は野菜の胡麻和へ等を可とす。

 ※注:魚の表とは、頭を左に腹を手前にした状態のこと。