03.蒟蒻(こんにゃく)の製法

三、蒟蒻(こんにゃく)の製法

材料の配合(出来上がり約四キログラム)

 蒟蒻粉 一〇〇グラム

 生石灰(せいせつかい) 一五グラム(水〇・一リットルに溶かし、水篩にて濾過し、その汁をとり置く)

 煮沸用生石灰(水一リットルにたいし三グラム)

 水 一・八リットル

 熱湯 ニリットル

蒟蒻の練り方

 イ、桶に水一・八リットルを入れ、これに蒟蒻粉を入れ、棒にて約七、八分間攪拌し、じゅうぶん凝固させてそのまま一時間半放置す。

 ロ、これに摂氏八十度位の湯約九〇ミリリットルを注ぎ入れ、約一分間攪拌し、前と同量の湯を注入してじ ゅうぶん攪拌する。

石灰水注入のし方

 イ、透明の糊状となりたるものを約五、六リットル位ずつ容器に分かち、石灰汁約一八ミリリットルを約十倍の湯に溶いて入れ、まんべんなく石灰水の混入する程度まで攪拌を続け、型にとりそのまま放置すれば約一時間にして固まる。

 ロ、固まりたるものを適宜の大きさに切り、石灰水にて浮き上がる程度まで煮て、その汁に蓄える。

備考

 イ、蒟蒻のかたまるは石灰汁のためなり、石灰汁の濃度とこれが混ぜ方にじゅうぶんの注意を要す、石灰は生石灰を可とす。風化したるものは効果少なし、石灰汁は塵埃を去り、沈澱せる砂粒を除きたる乳白汁にし、甘渋味を有す。’

 ロ、蒟蒻の良否は製造中適度の保温によること多し、適温は摂氏四十度(風呂湯)なるをもって冬期は殊に保温に注意を要す。

 ハ、大量の場合は蒟蒻製造機を使用すれば約一千人分を二時間にて製造し得る。